文部科学大臣認定「産業数学の先進的・基礎的共同研究拠点」九州大学マス・フォア・インダストリ研究所

(2019年度採択)実践と数理に根ざした多目的最適化ベンチマークの開発|研究代表者:濱田直希(株式会社富士通研究所 発見数理技術PJ・研究員)

カテゴリー:委員長’s Choice

産業界の研究者による研究計画で,産業の問題を数理的な手法で解決するというタイプではなく,その基盤となる,現場のニーズに即し数理的にも妥当な最適化問題のベンチマーク問題の開発が課題です.産業における研究者ならではの,産業の多様な問題に数理的手法を汎用的に適用するには欠かせない活動であるとともに,その際にもモデルの理論解析を行うなど,数学ならではの視点も入っています.報告書には会期後の研究方針の記載もあり,ユニークでバランスが取れたよい報告書と思います.この研究がきっかけで学会に分科会が設立されるなど展開が広がったようで,その後の成果も是非うかがいたいものです.