文部科学大臣認定「産業数学の先進的・基礎的共同研究拠点」九州大学マス・フォア・インダストリ研究所

機能性液晶の探索に向けたトポロジー手法|共20200007

カテゴリー:イベント

タグ: プロジェクト研究 短期共同研究 

開催方法Zoomミーティングによるオンライン開催
場所オンライン
主要言語日本語

研究計画題目:機能性液晶の探索に向けたトポロジー手法
研究代表者:鍛冶 静雄(九州大学・マス・フォア・インダストリ研究所・教授)
研究実施期間:2021年2月4日(木)~ 2021年2月4日(木), 非公開は日程未定
公開日2021年2月4日(木)

プログラム

2月4日(木) 

13:00 開会

13:00-13:40
講演者   :内田 幸明(大阪大学大学院基礎工学研究科・准教授)
講演タイトル: 液晶の分子設計のための分子論

液晶の機能を設計するとき、機能の発現に必要な配向場を設計する前段階として、ターゲットとなる機能の発現に必要な部位を含む分子に、ターゲットとなる液晶相を発現させる必要がある。この分子設計の段階で頼りにすべき液晶の分子論では、分子の微細構造が捨象されているため、大まかな指針のみが得られるのが現状である。本講演では、分子の微細構造の設計に利用可能な分子論を構築するための最近の取り組みについて紹介する。

14:00-14:40
講演者       :太田 慎一(大阪大学大学院理学研究科・教授)
講演タイトル:最適輸送理論と発展方程式

話題提供として、確率測度の間の最小輸送コストを扱う最適輸送理論、その輸送コストを確率測度間の距離と見なすWasserstein距離について概説した後、熱方程式などの発展方程式の解が、対応するエントロピーのWasserstein距離で測った勾配曲線(エントロピーが最も効率良く減少する曲線)と解釈できることを紹介する。

14:50-15:30
講演者       :横山 知郎(京都教育大学・准教授)
講演タイトル:構造の分類と表現する手法 – Poincare-Bendixson定理と接触構造

本講演では,液晶の解析に利用できる道具を探索するため,いくつかの力学系と幾何学の概念や定理を紹介する.実際,2次元空間上の流れを極限集合の分類(Poincare-Bendixson定理)とある種の有限的な特異点の分類について紹介する.さらに,有限的な曲面流の空間分解について紹介する.他方,液晶の幾何構造のモデルとして用いられている,3次元空間上の接触構造を紹介する.

15:40-16:20
講演者       :吉田 浩之(大阪大学大学院工学研究科・講師)
講演タイトル:界面配向制御を通した液晶の欠陥生成

ネマティック液晶の配向場は頭尾の区別の無い、ダイレクタベクトルによって記述される。液晶配向場には点、線や環状の欠陥が存在し、制御および観察が比較的容易であることから、他の物質系では見られない複雑な欠陥の生成や、それらを利用した機能創製を目指した研究が行われている。本講演では、液晶を保持するガラス基板の界面配向を通して欠陥を制御する発表者らの取り組みについて紹介する。

16:20-16:30  閉会

※講演タイトルをクリックすると講演スライドがダウンロードできます